ヒザイミズキの、日々の旅 ブログ編

(元)俳優、ヒザイミズキの日々は旅のように。

高校時代と演劇の話。

時間堂・黒澤世莉演出、高校生と創る演劇「赤鬼」を観に、愛知県豊橋まで行った。
子どもを家族に預けて、新幹線で日帰りの強行スケジュール。
「赤鬼」ができるまでの過程については、堂主のブログに日々様々なことがレポートされているので、興味のある方はそちらを。なかなか興味深いことがたくさん書いてあります。

私が一番感じたことは、「基本は裏切らない」ということ。
基本の積み重ねが、結果になり、美しさになり、彼らの自信にもなる。
「努力は裏切らない」かというと、努力には方向性が必要であり、誤った努力というのも残念ながら存在するので、一概に言えない。
一生懸命やること、も、同様に、良い結果を導くとは限らない。
「今しかできないこと」ではなく、「今後も、大人になっても通用すること」に挑戦した(させた)ことによる、基本の積み重ね、及びその結果たる「美しさ」があった。

高校生の間に、あんなふうにプロのスタッフとガッツリ協働して公演をするなんて、非常に稀なことだろうと思う。観劇した大人たちは、「うらやましい」「そんな体験したら人生かわっただろうな」という声もチラホラ。
実際、私が高校演劇部だった時、周囲にそんなプロはいなかった。そんな機会は無かった(少なくとも、知らなかった)。
しかし、そのせいで、私は高校時代に劇団というようなものを始め、他校の生徒と一緒に、公演を打った。何から何まで自分たちで手探りでやった。インターネットも身近じゃなかったから、知りたいことは図書館で調べた。他にやりたい人がいなかったので私が演出をした。その延長で、(高校卒業後だけど)件の「赤鬼」を上演したこともあったりして。懐かしいね。

「恵まれた環境だから(または恵まれていなかったから)、何かを手にする」
わけではない。
と思う。
どちらだったとしても、本当に欲しいと思ったヤツが、何かを手にする。んじゃないか。

もちろん、そのために行動すればの話、だけど。