ヒザイミズキの、日々の旅 ブログ編

(元)俳優、ヒザイミズキの日々は旅のように。

近況、さようならの部屋、北からの便り、他。

9月も10日。近況。

某日。
いろいろあって延び延びになっていた、旧居の退去立会いのため、5年間住んだ街へ。
毎日歩いた駅から家までの道も、行こうと思って結局一度も行かなかった店も、行きつけと言ってさしつかえないような店も、なんだか暖かくかわいらしく映る。ここでの、日常。懐かしさは、まだない。
マンションの敷地に入って、外から見る元・我が家のベランダや、郵便受けやエレベーターや階段や、鍵やドアや玄関や、それらには急に「生活の手触り」が蘇ってきて胸がきゅーーっとなる。
が。

一歩部屋の中に足を踏み入れてみると、そこにあるのは、
私の知らない部屋。
がらんとして、年季だけは入ってて、埃っぽい。
あたしの知ってる部屋じゃない。あたしの好きだった部屋じゃない。
急にフラレタみたいに寂しくなる。どこかに荷物を置いて腰を下ろして、何度も行ったコンビニでさっき買ってきたジュースを飲もうと思うのだけど、どこに落ち着いていいかわからない。
窓を全部開けて、ベランダから見える景色を見てたら、その景色だけは変わってなくて、あたしの知っているやつで、少し落ち着いた。
さようなら。丸5年間、ありがとう。


某日。
新居の片付けも落ち着いてきたので友人夫妻を招く。買って来てくれたぺろぺろキャンディ風の渦巻きソーセージの扱いに手こずる。でも結果、各人が一口大に切って食べる。手こずったのはナンだったんだと思ったけどおいしかった。


某日。
ショートヘアだけど襟足が伸びて「ヘビメタみたい(C.さまぁーず)」になってきたので、今しかないとばかりに散髪。「まだいける、もっといける」と美容師さんを煽ったり結局は家で自分で切り足したりして、モンチッチ的な髪に。
冷静になってみると自分が思っているよりも男の子みたいで、やや引く。
朝、鏡で見るたびに昔の渡瀬マキを思い出して、リンドバーグを口ずさんでいる。


某日。
助産師さんから歩け歩け階段使えとにかく動け、と言われるので、毎日周辺を練り歩いている。

散歩中にであった素敵な張り紙。ジョン万次郎。調べてはいない。


本日。
またフラフラ出歩いていたら豪雨に会う。
帰宅したら、札幌に出稽古中の堂主から安産のお守りが届いていた。え、このタイミング?間に合わない可能性もあったよな、と思いつつ嬉しい。

優が買ってきてくれたそうな。もつべきものは劇団員と、元・劇団員。
考えてみたら、今まで安産のお守りを1個も持ってなかったことに気づく。それもすごいな、初産なのに。
水天宮には行ったけど色々高価で(商売だね)へこたれ、福犬の置物(小)だけ買ったんだった。
ありがたく、身につけることにする。


毎日、人に会いたいような、気がする。