ヒザイミズキの、日々の旅 ブログ編

(元)俳優、ヒザイミズキの日々は旅のように。

いきているものたち

17階のビルから見下ろすと、人が虫みたいにみえる
昼休みは近隣のビルからわやわやと出てくる
雨の日は小さな傘をいっしょうけんめいさして、雨風を防いでる
その様を見るのが楽しみだ

最近は、そのひとたちの影がずいぶんと濃く、小さくなってきた

春が来たんだから、次は夏が来るんだろう
夏が来るころには、自分はこの17階にはもう来ない
濃くて小さい影といっしょに、地べたを歩く自分を思い浮かべる





あさ、クローン牛の食用を検討する、というニュースが電車で流れていた
もはや手塚治虫の世界だ
電車にゆられながら、自分が実はクローン人間で、移植用の臓器を取り出されるために生まれてきた、とか、
じゃあ一卵性の双子と何が違うんだ、とか、
妄想の旅に出て、そんで帰ってきた

現実は妄想に どんどん近づいている
命は命じゃないものに どんどん近づいている

モノが命に近づいている、わけではなくて、
命がモノに近づいている


生きているものはいなくなる


・・・ならないといいなあ